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株式会社ワードワープ 代表取締役社長 南 治雄 様 (日本速記協会大阪支部長、大阪速記士会理事長、1級速記士)
テープレコーダーが発明され、カセットレコーダーの時代を迎えると、速記者不要論が沸き起こった。しかし、速記者はカセットレコーダをいち早く取り入れ、これを活用した。ワープロができたころ、朝日新聞の一面にでかでかと「速記者不要」の見出しが踊った。しかし、速記者はワープロ(パソコン)も電子ペンとしてだれよりも早く取り入れ、作業効率を大幅に向上させた。今、音声認識の時代を迎えようとしている。速記者にとっては、まさにテレコ、ワープロ(パソコン)に次ぐ第三の黒船である。この第三の黒船を、しかし先駆する速記者たちは恐れることなく、手中におさめようとしている。
かつて、私も市販品の音声認識ソフトを何種類か購入し、反訳作業に使おうと試みたことがある。しかし、労多くして益少なく、いずれのソフトも余りの変換精度の悪さにことごとく失敗し、ン万円とはいえ、むだなお金と時間を費やしてしまった。一部の大きな議会では、音声認識ソフトを使った議事録作成をする自治体もある。しかし、いずれも何百万円の投資が必要で、我々のような小規模の速記会社や個人では、到底手に負えるソフトではない。そういう意味では、ボイススピリッツ社の「Voice
Writing Enterprise Edition」は、29万8,000円(私はキャンペーン価格19万8,000円で購入)と、ちょっと頑張れば入手できる価格である。
購入して日も浅く、まだ完全に我が物としているとは言いがたいが、リスピーク方式(Voice Writing Enterprise Editionに付属のVoice
Dictation:議会用Voice Dictationではさらに進化))では上々の成果を得ている。
また、最新の議会用「Voice Writing SR」では、単語登録も簡単にできるし、テキストデータをドロップアウトすると、その中の単語を自動的に辞書に登録してくれるという便利な機能もあり、辞書は日ごとに充実してきている。リリースされた直後のソフトには、「?」をつけたくなるようなアウトプットもあったが、武内社長に速記者の立場から数多くの改善点を要望し、その多くを取り入れていただいた。おかげで随分使い勝手がよくなったと思う。
とはいえ、「読む」ということは、結構疲れるもの。1時間も朗読していると、のどがからからになってくる。そのため、私は例えば30分朗読すると、その文章を音声と照合し、また30分朗読するというように、適当な間隔をあけてのどを休めながら作業している。
このソフトには、録音された生の音声を直接認識させる機能もある。それには音声プロファイルの作成など、若干の手順が必要だし、元音声の音質がよいことが必須条件にはなるが、録音方法なども工夫しなから、これからトライしていきたいと思っている。
日々使い込むほど賢くなり、進化していく「Voice Writing / Voice Dictation」がどこまで成長してくれるか、楽しみである。
(株式会社ワードワープ 代表取締役社長 南 治雄)